精密部品へのめっき加工を専門とする企業である。微細部品や袋穴製品へのめっき施工を得意としており、電気・電子・自動車部品向けに高度な表面処理技術を提供している。ISO9001認証を取得し、品質保証と納期厳守、環境保全にも積極的に取組んでいる。
DXを推進している企業を視察した際、簡単なシステムは無料のクラウドツールを活用し内製化していると聞き、自社でもできないか模索していた。しかし、自社では内製化するにしてもITスキルがなく、どのように進めればよいか分からなかったため、産業支援機構に相談。デジタル化・DX化を支援するスマートモノづくりコーディネータが伴走支援に当たることとなった。
「ペーパーレス化」と「見える化」を目的に各部署からメンバーを集め、プロジェクトを立ち上げることから対策を始めた。対策案として無料のクラウドツールを活用し内製化を検討したところ、自社内でシステム構築を図るためには、ITリテラシー向上とシステム作りの進め方が最優先課題であることが分かった。
月1回開催されるプロジェクト会議に、スマートものづくりコーディネータが参加して伴走支援を行った。プロジェクトメンバーの基礎的なITリテラシー向上及び無料クラウドツール「スプレッドシート」や「Looker Studio」等について具体例を示しながら、使い方や活用方法等を指導した。
プロジェクトメンバーは、各自与えられたテーマに沿って、クラウドツールについて勉強しながら、目的のシステムを作成。コーディネータによる技術的な指導の他、生成AIを活用しながら、システムを構築した。
社内人材によるシステム構築によって、有給等の申請に使用する「総合届」、間接資材等の購入に使用する「購入依頼届」がシステム化され、LINE WORKSを使用した「出庫伝票」もペーパーレス化に成功。システム運用は各部署でスモールスタートさせ、今では全社運用へと広がっている。
コーディネータには、プロジェクトに参加していただき、ITリテラシー向上からシステム構築の技術支援まで親身に支援いただきました。作成したシステムは問題なく運用でき作業の効率化が図れています。今後は、今回蓄積されたノウハウを基にペーパーレス化の横展開を計画しています。また、生産進捗、受注状況等既存データの有効活用を目指して「見える化」に取り組んでまいります。
代表取締役 桐原 聡二郎
住所 | 群馬県富岡市宇田250-6 |
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事業内容 | 小さな部品への精密めっき |
従業員数 | 65名 |
代表者 | 桐原 聡二郎 |
URL | https://www.k-erg.co.jp/ ![]() |