平型ホーンの構造

渦巻ホーンの構造をご紹介します。

●平型ホーンとは

左の写真の様な形状のホーンで、金属で出来た共鳴板の形状が特徴的で、
国産車の多くに標準で取り付けられています。

●平型ホーンの内部構造、名称、主な機能は次の通り です。

・端子
　ホーンを鳴らす為に必要な電気を内部に伝えます。
・接点
　コイルに流す電気をON／OFFします。
　通常は閉じていてコイルへ電気を流しますが、シャフトが動くと
　接点は開きコイルへの電気を遮断します。
・コイル
　電気を流して磁力を発生させます。
・ポール
　コイルが磁力を発生させると磁化され電磁石となります。
・シャフト
　磁化されたポールに引き寄せられて動きます。
　また、ポールと衝突したときの振動（音）を共鳴板に伝えます。
・振動板（ダイヤフラム）
　シャフトがポールに引き寄せられた後に元の位置に戻す力（バネ）となります。
・共鳴板（レゾネーター）
　シャフトがポールに衝突した振動（音）を共鳴させ増幅します。

●ホーンが鳴るしくみ

１．自動車のホーンボタンを押すと、端子から電流がホーン内部の接点、コイルを流れ、もう片方の端子へと電流が流れます。

２．コイルに電流が流れるとポールが電磁石となり、シャフトを引き寄せます。

３．シャフトが引き寄せられると振動板がへこみ、シャフトはポールへ衝突します。

４．シャフトがポールに衝突した振動はシャフトから共鳴板に伝わり増幅され音が放出されます。

◇ポイント！◇
平型ホーン独特の機械的な鋭い音「ビ・ビー」はシャフトとポールの衝突音が元となっているからです。

５．シャフトがポールに引き寄せられると、接点が開き電流が遮断されます。

６．電流が遮断させるとポールは反磁化され、シャフトを引き寄せる力がなくなります。

７．シャフトを引き寄せる力がなくなると、振動板がバネとなり、元に戻り接点を閉じます。

８．接点が閉じると再びコイルに電流が流れます。

●ホーンボタンを押している間は、

接点が閉じる・振動板がへこむ→接点が開く・振動板がもどる
　　→接点が閉じる・振動板がへこむ→接点が開く・振動板がもどる
　　　　→接点が閉じる・振動板がへこむ→接点が開く・振動板がもどる 　
　　　　　　→．．．．．．．．．．．．の動作を繰り返し行っています。

　◇ポイント！◇
　この繰り返しの速さがホーンの周波数になります。